こんにちは、第34回管理栄養士国家試験で一発合格を果たした三田智子と申します。
栄養大学短大を卒業後、栄養指導の経験をし、3年の実務経験で既卒受験しました。
今年も管理栄養士国家試験は既卒者の合格率は17.8%。
この数字を見てもわかるように、社会人の方がお仕事しながらの国家試験受験は超過酷です。
それでも「絶対合格する!」と心に決めたらできるはず。
だって、こんな高齢の私だってできたのですから。
ただ、やみくもに勉強したわけではありません。そこには3つのポイントがあります。
1.リサーチ
2.計画
3.行動
この記事では、
どうしたら社会人の方が仕事をしながら、
独学で
半年という期間で
一発で
管理栄養士国家試験に合格することができるのか?
その方法をお伝えしたいと思います。
最後までお読みいただくと
「一発合格するには何をすればよいのか」がわかりますので、参考にして即行動に移してください。
どうせなら一発合格果たしましょう!
独学でも十分いけますよ。
目次
プロフィール
まず、プロフィールを簡単に紹介させていただきます。
現在58歳。
52歳で女子栄養大学短大にキャリア入学。
54歳で栄養士になりました。
その後、一般社団法人日本栄養バランスダイエット協会を設立。
一般女性に栄養指導をして10年目です。
栄養士になる前から自分の体験に基づいたダイエット栄養指導していました。
なぜ管理栄養士になろうと思ったのか
女子栄養短大時代に、
「実務経験を3年積むと管理栄養士国家試験の受験資格になる」
というのを知りました。
しかし、当時の私は、仕事を続けながら大学生になったこともあり、栄養短期大学で2年学んだだけでアップアップ。
もうこれ以上レポート書いたり、テスト合格のための勉強はやりたくないな、という状態でした。
だから、管理栄養士国家試験なんて、全然頭になかったのです。
若い同級生(20~30代)は、管理栄養士を将来受験したいと思っているというのを聞いて、
「あら~よく頑張るわねー。私はもういいやー」
なんて思っていたくらいです。
私の仕事は一般の健康の方のダイエット指導なので、病人を扱う管理栄養士は必要なかったのです。
夢にも管理栄養士になるなんて思ってなかったのに、なぜ突然受験しようと思ったのでしょうか?
協会も4年目に入り、「そろそろ何か、、、」と思った時に、
もっと多くの方のご指導をするなら、きちんと管理栄養士の勉強をした方がいいかな、と思ったのでした。
それと、一番の理由は、
去年の夏に、マスコミ関係の方と話しをしたときに、
「三田さん、栄養士なんですね。でも、栄養士って国家資格じゃないよね」
と指摘されたのです。
それまでは、全く国家資格かどうかなんて考えもしなかったのですが、
そう言われてはっとしたのです。
仕事も順調にここまで成長してきた。
何か物足りないものをこのころ感じていて、それが何なのか?自分にはわからず、手当たり次第にやりたいことをやっていました。
でも、その時に落雷が落ちたのです!
「勉強せよ!もっと学べ!」
という神の声が聞こえたような気がしました(笑)
そして、協会の信頼度を上げるためにも、理事長は管理栄養士という国家資格を持っていた方がいいのかなと。
そういえば、最近、更年期世代以上の受講生様も増えてきて
高血圧で、甲状腺の病気で、
とか、癌の手術後で、
とか、コレステロール値が高くて、
など受講生様に相談されることも多くなってきていました。
それでも、管理栄養士国家試験なんて、超難しい!!
という思い込みしか頭になくて、また解剖生理学などから復習して、あの地獄の勉強をするかと思うと、それも頭が痛みました。
それ以上に、
大学の先生に私のように「自営業の人は、自分の会社で実務経験にはならないよ」
とずっと言われていたのが頭にありました。
だから、私のような社会人が管理栄養士国家試験を受験するには、
4年制栄養大学に編入して、
あと2年大学に通って、
更に、過酷な実習も行かないといけないということなのだと思い込んでいたのです。
管理栄養士国家試験のために栄養大学に編入するべきか?
女子栄養大学へ通うのは家から往復3~4時間。
それに実習やら、テストやら、
それに加えて今の仕事をしながら、
主婦もしながら、、、、なんてもう無理!!
と思いながらも、その道しかないと思いこんでいたので、編入の準備を始めようとしていました。
その時すでに8月。
編入試験の日程を調べたら9月から募集のようで、どうにか間に合うことがわかりました。
しかし、まだ二の足を踏む私でした。
短大は駒込だったので近かったのですが、大学があるのは川越の先。
山の奥の方です。行ったこともないところです。
それ以上に、とにかく短大時だってものすごく私には大変だったので、あの大学生活をもう一度送るのはもう嫌だな、という方が強かったのです。
それと、短大時代に、
「管理栄養士になるために大学へ編入をしても、4年制大学の方のカリキュラムはかなり厳しい。
だから2年で終われず、3年かかる人も多い」
ということを聞いていました。
新卒者の合格率93%、既卒者の合格率は17%
保育園に実習に行った時に、
保育園勤務の栄養士さんが管理栄養士を3年かかってやっと合格した。
それも、最後の1年は栄養士の仕事をやめて、国家試験のための学校へ行って勉強してやっと合格した
という話も聞いて、なんと大変なことかと思っていました。
それならば、大学通うのが大変でも、
栄養大学の新卒生なら合格率が92%以上なので、管理栄養士の合格に近いのかも。
と、思うこともありました。
既卒者のハードルはとてつもなく高いのです。
どうしたものか、と思いながらも
あきらめ半分大学編入試験に向けて基礎栄養学くらい復習しておこうかと思っていました。
国家試験概要は厚生労働省ホームページで確認すべし
一応、管理栄養士国家試験がどんなものなのか厚労省のサイトで調べてみようと思いました。
厚生労働省HP
https://www.mhlw.go.jp/kouseiroudoushou/shikaku_shiken/kanrieiyoushi/
そこには、願書などのファイルもあり、12月ごろに出願なのだということがわかりました。
念のため、厚生労働省に電話して、私のような人でも受験できるか?と問い合わせをしてみました。
すると、
「できますよ!」
という答え。
「ええーーーー!!!!!
私でも受験できるんですか?
大学編入しなくても大丈夫なんですね!」
私みたいな自営業の人は受験できない、とみんなに言われていたのに、来年の3月に国家試験を受ける資格はあるということがわかりました!!
短大時代の担任の先生に報告すると、そんなこと初めて知ったとおっしゃってました。
せこせこ人の話を聞いたり、ネット情報ではなく、国家試験については、きちんと厚労省のHPで最初から確認すべきでした。
そうとわかったら、大学編入なんてする必要がありません。
担任の先生に、
「来年3月第33回管理栄養士国家試験受験します!」
と宣言しました。
管理栄養士国家試験の出題科目は9科目
管理栄養士国家試験の試験科目は、次のとおり。
============
- 1.社会・環境と健康
- 2.人体の構造と機能及び疾病の成り立ち
- 3.食べ物と健康
- 4.基礎栄養学
- 5.応用栄養学
- 6.栄養教育論
- 7.臨床栄養学
- 8.公衆栄養学
- 9.給食経営管理論
=================
・午前と午後各2時間半くらい。2回に分けてテストがあります。
・途中トイレいけません。
・全問マークシートで合計400問
時間が長くて大変でした。普通だったら時間はかなり余ります。
ゆっくり読んで見直しもできますよ。
私は、東京、茗荷谷の拓殖大学で受験しました。
8月中にやったこと
その時が8月の中旬。
その担任の先生が、
「臨床栄養学の独学は大変よ。卒業生がこの本が良かったと言ってたわ」
とおススメしてくれた本をAmazonで即購入。
栄養士・管理栄養士のためのなぜ?どうして?2 人体の機能と構造/臨床栄養学1 (看護・栄養・医療事務・介護他医療関係者のなぜ?どうして?シリーズ)
これと、臨床栄養学の2も買いました。
大変わかりやすく書いてあって、最初の知識を入れるのにはとても助かりました。
結局このシリーズ1~4までを購入し、全部2回読みました。
読み物になっているので、わりとすらすら読めます。
しかし、読んでも読んでも、全然覚えられませんでした。
何となくはわかるような気もするのですが、うる覚え。
国家試験では、そんな生ぬるい知識では太刀打ちできないということを、過去問を解いて思い知らされました。
それは、こちらの本。
どの管理栄養士国家試験対策ブログなどを見てもお勧めされていた過去問です。
多分受験生ほぼ全員買っているのでは?という本です。
バイブル:クエスチョンバンク
あまりに厚いので、包丁でぶった切り、章別に薄くして使いました。
どの合格者も、
「過去問だけやれ、過去問が全て、問題、回答、解説全て暗記しろ!」
と書いているではありませんか!!
だからといって、鵜呑みにしてはいけません。
過去問解く前に下準備は必要です。
短大しか出ていない私に、何の対策もせずにこの本を開いても無駄でした。
それでも、だれもがこれをやったというので放ってはおけない気がして、
ついつい開いて問題解いてみて・・・撃沈。
そこには、
まるで宇宙語が書いてあるような感じでした。
問題文も、選択肢も、、、聞いたことのない単語の羅列でしかありませんでした。
まったく歯が立ちません。
それどころか、わからな過ぎて気持ち悪くなりました。
そんな過去問を何度も繰り返して、暗記して、解説覚え、回答を覚えてしまっても、その段階では遠回りです。
こんなんで、本当に間に合うのだろうか、と不安しかありませんでした。
まずは、「なぜなに」で理解して、
読みながら、手で書いてなるべく覚えるようにしてみました。
が、2回くりかえしても、覚えるところまではなかなかいきませんでした。
同じところを何度も何度も振り返り、
多分5回目くらい読んでもまだうる覚えの状態でした。
しかし、この泥臭い作業は後々の土壌を作ることにつながっていた、とあとからじわじわとわかってきました。
とにかく、どんなにわからなくても、「なぜなに(臨床)」を読んで、書いて、たまに過去問見て、ショックを受けて、また「なぜなに」に戻る、を繰り返すこと。
基礎をつけるにはこれしかありません。
暗記するためのノートなどは作りませんでした。
ただ、マーカーを引いて読む。
そして、たまに目にした過去問に、何度も出てくるような言葉は書いてみる。
そんな繰り返しです。
9月にやったこと
協会の仕事もいろいろ大変な時期と、旅行がいくつか重なって、結局たいした勉強はできませんでした。
計画では、臨床栄養と食べ物のところは頭に入れようなんて思っていましたが、上記の本を読むことと、
あと、もう一冊の本を読んで終わりました。
いちばんやさしいというのに惹かれて買いました。
90日分によくまとまっていました。
基本の考え方や、本当に重要なことが書かれています。
難しいことが簡単にまとまっていて、頭を整理するにはとてもよかったです。
随所に覚え方の工夫が書いてあったので参考にして覚えました。
国家試験が近くなったころまた読み直したら尚頭に入ることでしょう。
模試は受けるべきか
模試は受けられるだけ受ける方がいいかもしれません。
私は気がつくのが遅かったので、9月から申込みでは既にいっぱいだったり、申込み締め切りだったりしました。
それで、受けられるところ2社に申込みしておきました。
10月の終わりに模試を受験。
自宅受験でした。
なんと、国家試験合格率は60%というのに、38%しか取れていませんでした。
順位なんかも出てましたが、下から数えた方が早かったです。
この時期にもうできている人がたくさんいるんだな~と呆然。
いくらなんでもこの成績で、3月1日に間に合うのか???
その時はまだ9科目中5科目ほどしか手を付けていませんでした。
栄養教育、社会、公衆栄養、給食などは後からでもどうにかなると、過去の合格者のブログに書いてあったからです。
しかし、12月から始めた社会系科目。
最初は知らないことばかりで、これはもっと早くから手を付けておくべきだったと後悔しました。
それまで、この科目は年の功でどうにかなるのでは?
なんて高をくくっていた私がばかでした。
専門用語など、覚えることいっぱいでした。
実は、最初はものすごーくこの科目たちいやで仕方がなかったのですが、食事指導をするうえでいろいろ勉強になりました。
何でも学んで損することはないな、と後でわかってきました。
教育学、公衆栄養など勉強できたことは、今の仕事に活かしています。
私は、1月から始めた科目もありましたが、結果的には間に合いました。
ですから、合格者の方が言っているように社会科目は1~2か月でもどうにかなるかもしれません。
勉強している最中は大変苦しいですけど。
出願を忘れずに
12月の初旬までにきちんと書類などを準備しておかないと、けっこういろいろ書類提出があるので大変です。
実務経験のある方は、勤めていた会社の印鑑などももらわないといけません。
何社も転職している方や少し前に働いていたという方は早めに準備が必要です。
それと、栄養士の証書、大学卒業証書、なども必要で、
地域の保健所に持っていき印鑑ももらわなければなりません。
栄養士証書や大学卒業証書など、引っ越した方は要注意。
私もリフォームしてしまいこんでしまっていたので、探すのに時間がかかりました。
断捨離好きで何でも捨てちゃう私ですが、あー捨てなくてよかったと思った瞬間です。
なくしてしまった方は、大学に問い合わせをしないといけませんよ。
10月にしたこと
そろそろ過去問を解き始めなければ。
基礎の本も何周か読んでみたし、6割くらいとれるじゃない?
いえいえ、そんなに甘くはありませんでした。
基礎に目を通したって、きっちりばっちり覚えていないと、マークシートだからといって4~5の選択肢から選ぶのは至難の業でした。
何度も何度も同じ問題を繰り返し、
「もう問題覚えちゃったよ」「だから答えも覚えちゃった」という状態。
それでも、違う視点から出題されると???になってしまいます。
もう、ほんとにこんなんで、間に合うんかいな?
10月はお仕事もしながら、ハワイに2週間滞在してたので、勉強はそれほど進まずでした。
11月もバリ旅行、国内旅行、などなどイベント目白押しで、勉強もままなりませんでした。
2019年中に7回も海外旅行したのですから、遊んで、仕事して、あとは後半勉強、という日々でした。
勉強方法?
私も合格者の方が書いているブログなど見て参考にはしましたが、なかなか同じようにはできませんでした。
よくクエスチョンバンクの問題文の間違いのところを黒で塗ってしまい、正解を書き込むということをしている方が多いようですが、私には向きませんでした。
汚くなってしまって読みにくいからです。
最初のころにそれをやってしまい、覚える前に汚くなってしまい、やる気を失い、新しい過去問も買いました。
管理栄養士国家試験 受験必修過去問集2020 (女子栄養大学 管理栄養士国家試験受験対策シリーズ)
こちらの本の方が、字が細かく、老眼の私は度がキツイメガネに変えないと見えなくなりました。
字が細かいので、頭がぼーっとして、かすんで、それだけで高齢者には受験はきついです。
過去問は、赤いシートで隠して、間違えたら解説を読む、それでも理解できないと、基礎作りの時に読んだ本を読み返したりしました。
もう、何度もその繰り返しをする以外方法はないと思います。
若くて頭の良い子なら、一回で覚えられるのかな~?
私は、同じ問題を10回くらいやっても覚えられないことも多かったです。
11月末に実際の1年前の過去問を解いてみましたが、まだ宇宙語のようなところがいくつもあって、本当にこの時期でも間に合うのか?不安でなりませんでした。
計画も立てはするけどその通りにいかず、何度も遅れては抜かしたり、という繰り返しです。
12月にやったこと
願書の出願
これとっても大切です。
お仕事している方は、つい忘れがち。私も勉強がいっぱいいっぱいで出願のことすっかり忘れていました。
独学ですと、だれも何も言ってくれません。
ぜひ気をつけてください。
1月の模試でたまたま知り合った方は、「出願するのすっかり忘れてたーーあはは」って言う人2人いました。
12月14日は協会の設立記念日。
毎年インストラクターを集めて大パーティーがあります。
その準備などで大変で、12月の前半は勉強ぼちぼち。
そのうえ、パーティーが終わってさあ勉強!!!と思った次の日。
長女が出産のため里帰りして、新生児のお世話係になってしまいました。
なんと、娘は体調が悪く、
新生児全てのお世話を私一人で24時間やることになってしまいました。
ああー!
私の国家試験どうなるのーーー泣
赤ちゃんが泣き止まない時、私の方がもっと辛いんだぞ、と怒りたくなりました。
しかし、
初孫との密な時間。
それは、それで一生に一度の思い出ができました。
寝かしつけて過去問解く。
ミルクやりながら片手で過去問見る。
そんな感じで12月はあっという間に過ぎて
お正月がきてもその生活は変わらずでした。
そんな大変だっていうのに、
つい、仕事の方も、「年末年始のキャンペーンをやる」と言ってしまいました。
自分で言ってしまったのだから仕方がない!
仕事もいつもの倍量になってしまいました。
とほほ。。。
国家試験まであと2カ月。
1月最初にも模試があります。
もう気が狂いそうでした。
続きはまた。